シックハウスの歴史

 
 
1970年―1980年 シックハウス問題は30年前からあった 
 
●シックハウス問題は、実は1970年に一度社会問題として認知されています。東京都で食器棚から大量のホルムアル
デヒドが検出され、新聞その他で広く伝わりました。
当時の東京都も問題を重視しましたが、結局業界が自主規制するということになりました。
ところが、10年経ってもその効果が現れないために、日本農林規格(JAS)が家具などに使われる合板に対して、F1=
0.2ppm相当、F2=2ppm相当、F3=4ppm相当と決め、「将来的にはホルムアルデヒドは使わないようにしよう」と言う内容
でありました。 
 
1980年―1993年 問題が解決していないのに指摘がない 
 
●1993年当時、日本で使われている合板に関し、海外からの合板のホルムアルデヒドの発散はほぼ基準値超(4ppm
相等以上)国内産の合板の3分の2も基準値超、3分の1の99%がF2(2ppm相等)以上であることが判明した。
そのことについて、消費者団体もJAS化したことで『終わったこと』という姿勢でありました。 
 
1994年 「シックハウスを考える会」が発足  
 
●1993年12月 歯科医師である上原氏(シックハウスを考える会代表)が新築された自宅兼診療所に入居した際に自
身を含む家族、従業員に目がしみる、気分が悪くなる、といった症状がでる。
翌年の1994年、気温の上昇にしたがって症状が酷くなり、白眼に出血痕が現れ眼科を受診し原因を見つけようとした
がなかなか原因が特定できず「保健所」、「消費生活センター」でも解らなかった。
そこで、現場に戻り再度調べたところビニルクロスの張っていない合板剥き出しの壁に顔を近づけると刺激臭が強いこ
とがわかった。
そこで、農林水産省に尋ねたところ「ホルムアルデヒドでしょう」と言う返事がかえってきた。濃度を測定すと0.49ppmと
いう数値が出た。
厚生省に質問すると0.5ppmという許容濃度は労働省の基準値だから関係ないという返事、施工会社にやり直しの請求
は不可能でしょうという反応に不条理を感じ「シックハウスを考える会」発足させることになった。 
 
1997年―2000年 「健康住宅研究会」発足、実態調査 
 
●1996年NHK大阪の「発信基地」(現在のクローズアップ関西)でシックハウスを取り上げたいということで紹介した患
者さんの番組をみた愛知県選出の平田米男議員が国会で取り上げて、5月の衆議院でシックハウス症候群に関する
質問趣意書が提出された。ここから国による「健康住宅研究会」の発足に繋がった。
●1997年から1998年まで建設省・厚生省・通産省・林野庁・業界団体・企業による「健康住宅研究会」が開かれた。
●2000年度の夏に、96件の家庭の200人あまりに対して医学、化学者、建築士が現場調査を行い、これまでにない大
規模な医学調査を行った。 
 
2000年―2002年 品確法 ― 建築基準法改正法成立 
 
●2000年度建設省は、シックハウス問題を空気質に於ける項目として採用した。このことによって住宅メーカーを中心
にF1板の普及が進みました。しかしF1の合板を使用したら問題が解決するということ にはならず、同年大阪堺市の
五箇所保育園の仮説園舎で園児にシックハウスの症状が現れ、測定すると厚生省指針値の5倍もの化学物質が検出
された。その後業者は3ヶ月の指名停止となった。
●2001年5月「室内空気対策研究会」の室内濃度に対する実態調査が行われ、4500戸の27.3%でホルムアルデヒド
が指針値(0.08ppm)を越えていた。
●2002年5月には、国の規制対象外のトルエンによる被害も起きた。大阪堺市五箇所保育園の近くの湊保育所(園児
130人)で起き、園児19人がシックハウス症候群の疑いを指摘され、女性保育士4人が、シックハウス症候群で労災認
定を受けた。また、同保育所は2千万円あまりの改修をおこなった。
このような事態が国に建築基準法の改正をして規制をしなければ国民の生命財産を守れないという判断に至らせるこ
ととなった。 
 
2003年7月1日 「シックハウス対策」規制が導入された建築基準法改正が施行  
 
(1) 規制対象とする化学物質
クロルピルホス及びホルムアルデヒドとする。
(2) クロルピリホスに関する規制
居室を有する建築物には、クロルピリホスを添加した建材の使用を禁止する。
(3) ホルムアルデヒドに関する規制
(a)内装仕上げの制限 : 
居室の種類及び換気回数に応じて、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材の面積制限を行う。
(b)換気設備の義務付け : 
原則として全ての建築物に機械換気設備の設置を義務付ける。
(c)天井裏等の制限 : 
天井裏等は、下地材をホルムアルデヒドの発散の少ない建材とするか、機械換気設備を天井裏等も換気できる構造と
する。 
 
トップへ
トップへ
戻る
戻る